町をいちごの里に
- 藤本真綾
- 2021年4月19日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年5月11日
深川 哲男(ふかがわ てつお)さん
勤務先:農業組合法人こまち野
役職:場長
勤続年数:7年
職務内容:栽培管理、設備管理


深川さんに聞いてみました
■入社の経緯を教えて下さい
元々農家で、米や野菜、豚などを育てていました。グループ会社である小野建設の社長の奥さんの兄と、私が同級生というご縁で、お声がけいただきました。当時、栽培に苦戦されておられ「手を貸して欲しい」と、お願いされたのがきっかけです。実際に様子を見に来てみると、あまりにも状態が悪く、ほっとけなくなっちゃってね。
■入社してからどんな工夫をされましたか
入社当初は、設備の不備や技術不足などあって、一般的な農家と比べて収穫量が半分くらいでした。商売といったことにこだわりすぎず、いちごを生き物としてちゃんと育てることを意識し、技術やノウハウを教える。設備も正常に動くようにして、なんとか普通の農家並みには収穫できるようになったと思います。

■仕事のやりがいを教えて下さい
いちごの栽培は苗の良し悪しでほとんど決まるんです。苗が病気にかかっていると、苗を集めなおさなければならない場合もあるし、具合の良くない苗でも上手く育てていくしかない。そうなるとかなり大変ですが、やればやるほど、健康状態が理解できるようになります。具合が悪いと「栄養が多すぎるのかな」「水が少ないのかな」など、様子を見て必要なことが何かわかってくる。それが楽しいですね。
■こまち野さんの仕事やここで働く魅力はどこだと思いますか
一人一人が自発的に行動して、仕事が上手く回っていけるといいですね。「あれはこうだ」「これはああだ」とか、決めつけがない感じの方がいいし、そういう風にやりたいと思っています。
方向性や段取りをはっきりさせ、それ以外は各々が考えて自由にやれればいいし、仕事だけでなく、生活のことも重要ですよ。その上で、楽しんで仕事ができることが大事ですよね。

■これからのこまち野での目標を教えて下さい
収穫量をもっと安定させたいです。技術がまだまだ未熟だから、これからもっと勉強して、お客さんが喜ぶような価格で販売しても回るようやっていきたい。そのためにも、去年から規模が倍くらいになる土地で栽培を拡大しています。今は羽後町を、イチゴの里のように有名にできたらいいなと思っています。
■今後、深川さん自身が頑張りたいことを教えて下さい
後継者育成だね。どうやって後継者をつくったらいいのかなというところ。育てる自信もないけど、自発的に手を挙げてくれる人がいたらいいのかな。こまち野という枠に捉われず「農業をどうにかしよう」とかをよほど楽しんでやれる人がいいよね。見つけていきたい。
取材:藤本真綾
取材日:2021.03.09
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