齊藤 大樹（さいとう だいき）さん
株式会社斉藤光学製作所
代表取締役 社長執行役員
勤続年数：４年
齊藤さんに聞いてみました！
■斉藤光学製作所への入社や代表に就任された経緯を教えてください
以前は山口の大手化学メーカーで、経理や財務、社内の業務プロセス管理などの仕事に携わっていました。「親孝行をしたい」「秋田に何か貢献したい」という想いがあり、４年前秋田に戻り、祖父が創業した斉藤光学製作所に入社しました。会社がここまで成長していなければ、私が勉強すること、様々な経験を積んで成長することはできませんでしたので、私にとって斉藤光学製作所はとても価値のある存在です。ですので、会社の成長を支えてくれた従業員に恩返ししたい想いも持っていました。入社後は人事や労務に関わり、アナログであった管理のIT化や制度の見直しを図り、社員一人ひとりの人生満足度向上に努めてきました。１年前、前社長から事業承継の話を持ち掛けられ、今年の９月１日に社長に就任しました。
■「関わる人をHappyにしたい」という考えはいつどのように生まれましたか
秋田に戻ってから、働く目的や今後どのように生きていくかについて色々な人と話しました。その中で成長過程を振り返ると、自分は人を幸せに導くことが好きだと気づきました。これまで受けた様々なお願いや依頼に対し相手に喜んでもらいたいと親身になれましたし、喜ぶ顔を見るのが好きだったからです。また、会社で働く中でも、制度や仕組みの改善後、従業員から「働きやすくなった」という感謝の言葉をもらえたとき、自分の存在価値を感じることができました。これらの体験から「関わる人をHappyにしたい」という考えが生まれました。
■会社の仕事以外で活動されていることはありますか
美郷町で学生インターンを受け入れる協議会で事務局を務めています。自社で大学生のインターンを初めて受け入れたとき、とても価値があると感じ、美郷町全体として受け入れる体制を作れないかと考え、周囲に声がけしたところ賛同いただけたことが設立のきっかけです。その他でも、秋田銀行主催のあきた未来塾に参加し、県の未来や自社が抱える課題に対しデザイン志向を用いた解決に大学生と一緒に取り組んだり、秋田県の中小企業家同友会で社員共育委員会の副委員長を務めたりしています。
■社長が入社されて従業員の意識変化があったとお聞きましたが、大切にされている接し方など教えてください
役職や部下として見るのではなく、個人としてしっかり向き合うことを大切にしています。コミュニケーションの中でその人の強みや弱み、良いところを言葉で伝えてベストなアドバイスをすることを心掛けています。
■社長になる前となられた後で心境の変化はありますか
責任感を強く感じるようになりました。これまでは制度や仕組みの改革に取り組むことで会社を運営していましたが、最終的に責任を取る立場として父親である前社長がいました。社長就任後は、自分の取り組みや立場に対し今まで以上の責任感を持つようになり、従業員や会社を更に俯瞰して見る必要性を感じました。
■目指す理想の社長像を教えてください
会社のvisionや未来を示し、従業員を横や背中から押して共に進む社長でありたいです。私が会社の先頭を走るのではなく、先頭を走る従業員をサポートし「社長と一緒に走っているから大丈夫だ」と思われたいです。
■今後、会社の目指す方向やVisionなど教えてください
従業員同士が本当の仲間だと思える会社となり、秋田や地域を牽引するリーディングカンパニーとなることが大きな目標です。会社の規模や従業員数の拡大ではなく、ここで働く従業員の心の豊かさや人生の満足度を高めることができれば、その家族も幸せになり、子どもたちも秋田県で暮らすことに価値を感じてくれると思います。
秋田に貢献できる会社、働く皆が幸せになれる会社にしたいです。
■社長となられ、従来通り引き継ぎたいことや変えていきたいことはありますか
入社した頃、従業員は会社に信頼が持てず不満や不安を口にしていました。ですが、経営者は従業員の生活を守る使命感を持ち会社経営していたことを知りました。経営者の考えや悩みが従業員に伝わらず透明性がない状態だったのです。このような部分の改善に取り組んできましたので、従業員の生活を守る使命感は引継ぎ、更に透明性のある会社にしたいです。
■自身の今後の夢や目標を教えてください
従業員たちをHappyにすることが第一であり自分の大きな目標です。これまでの経験を振り返ると、それが私の人生の幸せに繋がると信じています。また、自社だけに留まらず、更に一歩前に踏み込んで秋田県全体をHappyにしたいです。
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取材：沖 郷平
取材日：2021.09.09
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